8月7日土曜の三文会で過去の話題を振り返ったときに、統計学やデータ分析に関する話題を要望する声がありました。
つきましては、因果関係の分析に関する当時の新刊を紹介した2017年5月3日憲法記念日(水曜)の話題の再提供をさせていただきます。
ビッグデータの語がはやって久しい今日この頃、統計学やデータ分析に関するさまざまな書籍が出版されています。そんな中、米シカゴ大学公共政策大学院ハリススクール助教授(現在は准教授)の伊藤公一朗氏が『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』を発表しました。「広告が売り上げに影響したのか?」「ある政策を行ったことが本当に世の中にとってよい影響をもたらしたのか?」といった「因果関係」を解明するデータ分析を解説した新書です。
「因果関係」は分析が難しく、近年の研究が盛んな分野ですが、著者は、今やデータ分析の力は誰にでも必要だとして、最新の研究成果を、数式を使わず、図表を駆使して300ページ足らずでまとめています。発売の直後には、通信販売大手Amazon.co.jpのランキングで「経済学・経済事情」カテゴリ1位に輝いています(2017年4月26日水曜時点)。
今回の三文会では、本書の概要を紹介します。夏季休暇中の方も多いかと存じますので、データ分析に関わる社会人の方のご参加、ご指導もお待ちしております。
●文献
伊藤公一朗, 2017,『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』光文社.
【一分間スピーチのテーマ】
あなたはデータ分析をしていますか?
【発表者】
熱川豊紘(にえかわ・とよひろ)
1986年和歌山県生まれ。東京大学文学部を経て、2012年に同大学大学院学際情報学府修士課程を修了。専門は科学・技術政策論。在学中、財団法人東京大学新聞社(現、公益財団法人)に勤務。朝食勉強会、三文会事務局に出向。現在、情報通信企業でマーケティングを担当。
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