三文会

東大周辺で毎週土曜朝に行っている勉強会です。毎週違う人の話を聞きながら、参加者と発表者が相互に議論をしあいます。テーマ、参加者ともに多様性が特徴です。※2020年3月から、オンラインで開催しています。

次回8月29日「こんなにおもしろい仏教文献学」

次回の三文会は東大博士課程の一色さんより、インド哲学について発表していただきます。 「インド哲学」は、名前は聞いたことがあるもののなじみはない という方がほとんどだとおもいます。 どのようなお話なのか、そしてどのようにインド哲学を楽しめるのかとても楽しみですね。 以下一色さんからの告知文です。 ※三文会では発表者を募集中です。興味のある方はsanmon-core@logitoy.jpまでご連絡ください!
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こんにちは。 博士課程6年、一色大悟と申します。 所属はインド哲学・仏教学研究室(通称「印哲」)で、紀元後2~5世紀ごろインドで盛んだった 「アビダルマ(Abhidharma, 阿毘達磨)」という仏教の一ジャンルを研究しています。

「印哲」というと、その異様な名称のため進学振り分けで「名高い」研究室ですが、 実際に何をしているどのようなところかを知っている人は少ないでしょう。

本発表では、印哲研究室で行われている研究の中でも、 発表者が専門にしている仏教文献学とその魅力について、具体例にそって紹介したいと思います。

「仏教文献学」とは、仏教に関連するテクストの校訂や成立史を研究し、 そして解釈を行う学問のことで、「フィールドワーク」の対極にあります。

こう聞くと夢のない、時代遅れで役立たずの虚学であるように思うかもしれません。 確かに、ほぼ何の役にも立たないのは事実です。

しかしながら、諸言語で現存する文献を猟渉し、解読し、比較検討することで、 古代の思想を目の当たりにすることは、知的にスリリングな経験です。

対象とされる文献は、インド・チベットの僧院に遺されたサンスクリット写本、中央アジアの遺跡で発見された西域諸語写本、 そして東南アジア・東アジア・チベットの寺院で綿々と伝えられたパーリ語・漢語・チベット語仏典などなどに及びます。

今回は、古代インドの仏教者の間でなされた、空間の実在性をめぐる議論を具体例として取り上げて、 皆さんに文献学の楽しみを体験していただこうと考えています。

この「虚学の楽しみ」に、一時触れてみませんか。

ご参加いただければ幸いです。

《一分間スピーチのテーマ》

インド哲学」と聞くと、あなたはどのようなイメージを持ちますか。


※三文会では発表者を募集中です。 興味のある方はsanmon-core@logitoy.jpまでご連絡ください!
参加費(朝食込み):学生 600円(2011年より変更)、社会人 1200円(朝食抜きの場合は、300円、600円とします)
参加連絡は参加確認フォームからお願いします。※ちなみに毎回このようなお弁当(スープ・コーヒーつき)が出ます。
朝7:40開始、9:00終了(予定)、その後も1時間ほどはフリーに喋っている人も多いです。 会場の最寄り駅は、本郷三丁目(徒歩15分)、東大前(徒歩10分)、春日駅(徒歩15分)です。本郷6-2-9のマンションの2階になります。 会場は、東大正門(赤門ではありません)前、ファミリーマート左隣のビルの2階、「モンテベルデ」という喫茶店です。