今回は身近な東京の地域に目を向けてみましょう。 舞台は武蔵野。といっても、現在の武蔵野市より広い範囲を対象としているようです。
高校までの古文の授業でその名を聞いた覚えのある方も多いかと思いますが、武蔵野は古くからたくさんの文学で取り上げられてきました。 そんな武蔵野の魅力を武蔵野大学の新井さんが発表してくれます。
以下、発表者の新井さんによる告知文です。
こんにちは! 東京の西東京市にある武蔵野大学で、主に近・現代期の日本文学を習っております、新井結賀です。 今回は、私の通っている大学の佇む地、”武蔵野”についてのお話をさせて頂きます。
武蔵野というと、皆さんはどんなご想像をされますか? この武蔵野という言葉には、もしかするとあまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。
上代・中古期の、かの万葉集をはじめ日本霊異記、伊勢物語、更級日記等のなかには、武蔵野という地の記憶が今日までも残ります。 武蔵野が諸文人によって探勝せられ、そうして文のなかに綴られる体験とその思想によって、広い武蔵野の風物と、武蔵野人の自然の姿はそのままに、詩情豊かにして、現代人の心をもうちます。
中世にも、この地独自の野武士たちがこの武蔵野の山野を駆け、ここに興亡した武門の勇将はまるで数しれません。 江戸期には名だたる数々の俳人が探勝の跡を残し、近代に入ると国木田独歩の『武蔵野』や徳富蘆花の『みみずのたはこと』など、多くの小説の中に武蔵野が描かれています。
多くの文人やかつての武士武将をはじめ、あまたの人々を虜にする”武蔵野” 果たしてその原泉とは何か。私と一緒に、尋ねてみませんか?
【1分間スピーチのテーマ】 みなさんの連想する”武蔵野”について教えて下さい。「武蔵野」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
三文会では発表者を募集しています。
興味のある方はsanmon-