三文会

東大周辺で毎週土曜朝に行っている勉強会です。毎週違う人の話を聞きながら、参加者と発表者が相互に議論をしあいます。テーマ、参加者ともに多様性が特徴です。※2020年3月から、オンラインで開催しています。

6/12【「イノベーション」の源流を目指す――シュンペーター『経済発展の理論』を読む】(オンライン開催)

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最近バスワードという言葉を耳にします.バズワードとは、IT業界で流行っている言葉で,明確にその定義が定まっていないけど,なんか宣伝とかでよく使われている言葉だそうです.

最近だと,DXとか?グリーンインベストメント?とか

そんなバズワードの中でもご長寿なのがイノベーションではないでしょうか?
今回の三文会にではイノベーションについてその起源からイノベーションの意味について考えていこうと思います!

以下発表者の紹介文です。

「イノベーション」という言葉が学界でも産業界でも官界でも広く用いられています。
例えば、2021年度東京大学学部入学式の式辞では、藤井輝夫総長が「OMNIプロジェクト〔自身が主導する海洋調査プロジェクト〕が発展することによって、人と人との対話のみならず、思いもよらないイノベーションが生まれ、海と人との豊かな対話が広がっていくことを期待しています」と述べています。
日本の代表的な企業が加盟する経済団体、日本経済団体連合会(経団連)は6月1日火曜に発表した事業方針で「産学官、スタートアップを含めた様々な主体との多面的・重層的な連携を基盤として、未来志向の取り組みにより次元の異なるイノベーションを起こし、成長のモメンタムを取り戻す」などと述べています。
かつて「科学技術基本法」(1995年法律第130号)という名称だった法律は今や「科学技術・イノベーション基本法」です(2020年法律第63号による改正)。
「イノベーション」は人類共通の目的になっていると思える一方で、上記の用例でも「イノベーション」に無数の期待が込められ、意味が茫漠としているようにも思えます。
「イノベーション」の概念は、オーストリアに生まれ米国で活動した経済学者ヨウゼフ・A・シュンペーター(シュムペーター)が『経済発展の理論』(1912)で提唱したとされます。
本書をひもとくと、シュンペーターが「イノベーション」の意味や条件を詳細に語っており、「イノベーション」を渇望する現代人にも指針になりそうな箇所もあります。
今回の三文会では『経済発展の理論』を、特に「第二章 経済発展の根本現象」「第四章 景気の回転」を中心に読みながら、「イノベーション」の源流を目指してみようと考えています。

●キーワード:イノベーション、科学・技術、シュンペーター、シュムペーター、新結合の遂行

●文献:
Schumpeter, Joseph A., 1912[1926], /Theorie der wirtschaftlichen Entwicklung, 2. Aufl/.(塩野谷祐一・中山伊知郎・東畑精一訳, 1977,『経済発展の理論――企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究(上)(下)』岩波書店.)
――――, 1912, /Theorie der wirtschaftlichen Entwicklung/.(八木紀一郎訳, 2020,『シュンペーター 経済発展の理論(初版)』日経BP.)

【一分間スピーチのテーマ】
イノベーションと聞いて思い浮かべる物事を教えてください。

【発表者】
熱川豊紘(にえかわ・とよひろ)
1986年和歌山県生まれ。東京大学文学部を経て、2012年に同大学大学院学際情報学府修士課程を修了。専門は科学・技術政策論。在学中、財団法人東京大学新聞社(現、公益財団法人)に勤務。朝食勉強会、三文会事務局に出向。現在、情報通信企業でマーケティングを担当。

【スケジュール】
8:00~8:30 参加者の自己紹介+発表者のお題に沿ったコメント(1分間スピーチ)
(三文会では会のはじめに、参加者のみなさんにひとり1分程度お話しいただきます)
8:30~9:40 発表
9:40~10:00 参加者と発表者の感想
※8:00開始は固定ですが、その他の時間は変動する場合があります

【参加費】
無料

【参加方法】

  • 事前登録は不要です。
  • Zoomで開催します。(※事前のダウンロードが必要です。)
  • 時間になったら下記のURLをクリックし、入室してください。マイク付きイヤホンを使うとより快適です。
    会議URL: https://us02web.zoom.us/j/89654422676?pwd=dHc0ZXpMYzRudUNtTnA3ZVdKV1N1UT09
    ミーティングID: 896 5442 2676 パスコード: 561812

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