三文会

東大周辺で毎週土曜朝に行っている勉強会です。毎週違う人の話を聞きながら、参加者と発表者が相互に議論をしあいます。テーマ、参加者ともに多様性が特徴です。※2020年3月から、オンラインで開催しています。

2024-01-01から1年間の記事一覧

【9/21】「6人を介すれば世界中の人とつながれる」はもともとどんな話だったか

先週9月14日(土)の三文会で「弱い紐帯(結び付き)の強さ」を紹介したところ「6人を介すれば世界中の人とつながれる」という仮説が話題になりました。 「6人を介すれば世界中の人とつながれる」という仮説は、社会心理学者のスタンレー・ミルグラムが1967…

【9/14】「弱い紐帯(結び付き)の強さ」はもともとどんな話だったか

先週9月7日(土)の三文会で「弱い紐帯(結び付き)の強さ」the strength of weak ties が話題になりました。 「弱い紐帯の強さ」は、米国の社会学者M・S・グラノヴェター氏(スタンフォード大学教授)が1973年に、21ページの論文で有名にした概念だと思われ…

【9/7】楠木新氏『定年後』を早めに読む(続き)

今週の三文会では、大手生命保険会社で人事・労務畑を歩んだ楠木新(くすのき・あらた)氏によるベストセラー『定年後――50歳からの生き方、終わり方』(2017)を読みます。 7月27日(土)の三文会「楠木新氏『定年後』を早めに読む」の議論が白熱したため、…

【8/31】花村太郎氏『知的トレーニングの技術』――第6回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご指摘をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【8/24】10の小ネタ

三文会で1回を充てるほどでもなさそうな小ネタがたまってしまったので、10件ほど紹介いたします。 次のような話題を考えています。 日本で、生成AIを悪用してマルウェアを作製して逮捕された容疑者が既にいる。 身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)の対…

【8/17】休会

明日2024-08-17(土)の三文会は、司会が台風7号の影響で実家から東京都内に戻れず、むしろ雨不足で実家で灌水(かんすい)に人手が必要になる恐れがあるため、急きょですが休会とさせてください。

【8/10】ホテルの選び方・楽しみ方

今週の三文会では、先週の「最近、読んだ、見た、聴いた、匂った、味わったまたは触ったコンテンツ」で話題になった「ホテルの選び方・楽しみ方」という話題にしてみます。 独り飲み、缶詰め(作業)、もくもく会などの資料(?)を集めてご紹介します。 お気…

【8/3】最近、読んだ、見た、聴いた、匂った、味わったまたは触ったコンテンツ(話題探し)

今週の三文会では、参加者同士で「最近、読んだ、見た、聴いた、匂った、味わったまたは触ったコンテンツ」を紹介し合う会を開催します。 従来は「最近読んだ本」をテーマにしておりましたが、対象を「本」に限らないことにしました。 ジャンル、媒体は問い…

【7/27】楠木新氏『定年後』を早めに読む

今週の三文会は、大手生命保険会社で人事・労務畑を歩んだ楠木新(くすのき・あらた)氏によるベストセラー『定年後――50歳からの生き方、終わり方』(2017)を「早めに読む」という内容です。 楠木氏本人も定年退職を経験しています。 「定年はまだまだだけ…

【7/20】夜の三文会: 社会人学生の集い

三文会には、社会人でありながら大学生(学部生)・大学院生という方が多く参加されており、社会人学生の交流の場がほしいとのご要望をいただきました。 7月20日(土)の三文会は、朝の会を夜に振り替えて、物理会場を用意し、17:30開場、18:00~20:30ごろの…

【7/13】高根正昭『創造の方法学』――第5回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご指摘をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【7/6】第2.5回 J・S・ミル ファン(?)の集い『功利主義』続き

三文会では、偶然が重なって、英国の哲学者で経済学者のジョン・スチュアート・ミルが話題になる機会が複数回ありました。 せっかくの機会なので、全3回の予定で、参加者で協力しながら、J・S・ミルの著作を紹介しております。 前回6月22日(土)の三文会で…

【6/29】渡部昇一氏『知的生活の方法』――第4回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご指摘をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【6/22】第2回 J・S・ミル ファン(?)の集い『功利主義』

三文会では、偶然が重なって、英国の哲学者で経済学者のジョン・スチュアート・ミルが話題になる機会が複数回ありました。 せっかくの機会なので、全3回の予定で、参加者で協力しながら、J・S・ミルの著作を紹介いたします。 あさって6月22日(土)5月18日(…

【6/8】【6/15】休会

2024年6月8日(土)および2024年6月15日(土)の三文会は、事務局のメンバーが不在のため休会といたします。 すみません。

【6/1】『西洋古典名言名句集』『ギリシア・ローマ名言集』を楽しむ

今回の三文会では、西洋古典語にハマっている(?)方から、西洋古典叢書編集部が編集した『西洋古典名言名句集』(2023)と、西洋古典学者の故・柳沼重剛(やぎぬま・しげたけ)氏が編集した『ギリシア・ローマ名言集』(2003)とをご紹介いただきます。 い…

【5/25】板坂元氏『考える技術・書く技術』――第3回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご指摘をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【5/18】第1回 J・S・ミル ファンの集い『自由論』

youtu.beYouTubeチャンネル「哲学チャンネル」による『自由論』の一部解説 三文会では、偶然が重なって、英国の哲学者で経済学者のジョン・スチュアート・ミルが話題になる機会が複数回ありました。 せっかくの機会なので、全3回の予定で、参加者で協力しな…

【5/11】「一太郎」利用者に復帰しました

www.justsystems.com 思い立って、日本語ワープロソフト「一太郎」の最新版「一太郎2024」を購入しました。 「一太郎」は、中学生だったときに使っていたので、復帰した形になります。 文書校正機能が便利です。 「一太郎」は、ローマ字入力、スペースキーに…

【5/4】続報 一回、英語、勉強し直そうと思いまして

2024年3月9日(土)の三文会 ( https://www.sanmonkai.jp/entry/2024/03/07/082410 )で、英語の勉強についてご相談しました。 いただいたご助言を基に、いくつか文献を入手して読み始めました。 早速、面白かったので軽くご紹介します。 ただし、あまり進…

【4/27】梅棹忠夫氏『知的生産の技術』――第2回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご指摘をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【4/20】能登の珠洲にボランティアに行ってきました

能登の珠洲にボランティアに行ってきました。 「ボランティアが足りない」という言葉がSNSでは見受けられますが、ボランティアが増えれば解決する話なのかというと、全くそのような単純ではなく、様々な要因があるように思います。 自分の体感や現場で活動し…

【4/13】お薦めのサブスクを教えてください

事情があって、サブスク(サブスクリプション、定額制契約)を見直しています。 いつの間にか結構な金額を支払っていて驚きました。 逆に、便利なサブスクがあれば知りたいと思っています。 皆さんの知恵をお貸しください。 [資料] youtu.be 【一分間スピ…

【4/6】科学と政治――『南海トラフ地震の真実』(東京新聞)から考える

和歌山県の公式ウェブサイトにおいては「南海トラフでマグニチュード8~9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は、70~80%(令和4年1月1日現在)とされています」(24年3月17日閲覧)。 皆さんの中にも、南海トラフ地震に対して、おおむねこうした数字…

【3/30】小泉信三『読書論』――第1回 頭がよくなりそうな本 戦後日本編

個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご批判をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月…

【3/23】村上陽一郎氏『新しい科学論――「事実」は理論をたおせるか』を読む

先週2024年3月16日(土)の「雑談会」で話題になった、科学史学者で科学哲学者の村上陽一郎(むらかみ・よういちろう)氏(東京大学名誉教授)による『新しい科学論――「事実」は理論をたおせるか』(1979)を紹介します。 公害、資源有限論などで科学が失権…

【3/16】雑談回

すみません。 年度末の諸事情により、今回は久々に雑談回とさせていただきます。 1分間スピーチでみなさんがお話できそうなことを共有し、それらについて話したり、今後の発表内容についてみなさんに相談したり、三文会の運営について相談したりしたいと思い…

【3/9】一回、英語、勉強し直そうと思いまして

YouTube広告のような題名ですみません。 2024年中に目標にしていた蔵書が読み終わりそうなため、「2周目」の読書に向けて「知的生活」に関する文献を拾い読みしています(後でもう少しじっくり読む予定です)。 その中で、英語を勉強し直すのも面白いのでは…

【3/2】齋藤孝氏『15分あれば喫茶店(カフェ)に入りなさい。』をざっくり読む

三文会で話題になった、教育学などが専門の齋藤孝氏(明治大学教授)による『15分あれば喫茶店(カフェ)に入りなさい。』(2010)をざっくりと紹介いたします。 端的にいえば「15分あれば喫茶店に入りなさい」という本です(笑)。 少しだけ実践したところ…

【2/24】稲盛和夫『生き方』を読み解く――人生と仕事を考える

先日、鹿児島大学を訪れました。その際、キャンパス内にある稲盛記念館を見学しました。同大学の名誉博士である稲盛和夫氏の哲学を学び、知の創造を刺激する場として建設されたものです。 今回は、日本の名経営者の一人とされる稲盛氏の代表的な著作を読み、…